頻尿は漢方で治せる?
頻尿とは、昼間や夜間の排尿回数が通常(昼間5~7回、夜間2回前後)より多くなった状態を言います。
ところで、頻尿は漢方で治せるのでしょうか。
漢方医学から見る頻尿と、治療によく使われる漢方薬をご紹介します。
漢方医学における頻尿とは?
頻尿は西洋医学では、
腎機能や膀胱の低下、感染症、子宮筋腫、前立腺肥大、糖尿病、心因性によるものなどの原因を突きつめて
おおもとの病気や原因を改善して行く方法をとります。
一方、漢方医学では、頻尿は五臓六腑の機能の不調で特に腎と膀胱が影響していると捉えられています。
症状は同じであっても一人一人の体質と症状に応じて、
漢方医学独特の診察法である「四診」という方法で一人一人に合った漢方薬を処方していきます。
症状別によく使われる漢方を紹介!
一人一人に応じて処方が変わるのが漢方医学ではありますが、
その中でもオーソドックスな漢方薬の名前を症状とともにご紹介しましょう。
・高齢者で冷えを伴う頻尿が慢性化しているタイプ
八味地黄丸、牛車腎気丸など
・排尿時にほてりや熱があり、頻尿が慢性化しているタイプ
六味地黄丸、猪苓湯、知柏地黄丸など
・頻尿で排尿時に痛みを伴い、発熱もあるタイプ
五淋散、龍胆瀉肝湯など
・動悸、イライラなど精神的な不安症状も伴う頻尿タイプ
清心蓮子飲など
・ストレスや緊張で頻尿の起こっているタイプ
加味逍遙散、猪苓湯など
・尿意を我慢できないために頻尿が起こっているタイプ
補中益気湯など
・冷えによる頻尿(痛みはない)タイプ
当帰四逆加呉茱萸生姜湯、苓姜朮甘湯、当帰芍薬散など
まとめ
頻尿に使われる西洋薬には、副作用があり、尿路系の病気を悪化させてしまうものもあります。
そういった副作用が少なく、穏やかに作用する漢方薬は、医学的にも頻尿改善に期待されています。
但し、どの漢方薬を使うかは、体質を見極める漢方医学独特の四診が必要となります。
自己判断で選ぶと改善効果が得られない場合があるので注意しましょう。