過活動膀胱炎の原因って何?

頻尿の症状を引き起こす病気の1つとして、比較的よく知られている過活動膀胱炎。
そんな過活動膀胱炎は、何が原因となって起こってしまうのでしょうか?
原因が分かれば、対処もしやすくなりますね。

過活動膀胱炎の原因とは?

過活動膀胱炎による頻尿の症状を引き起こす主な原因となっているのは、排尿筋という筋肉が過剰に活動してしまっていることです。
この筋肉の活動が過剰になるのには、2つの原因が考えられ、それぞれに分類されています。

1つは、神経因性というもので、脳や脊髄といった神経に障害がある場合に、排尿に関する信号をうまく伝達できないことで起こります。
過去に脳や脊髄に関わる大きな病気を経験した人に起こりやすいものです。

それから、もう1つは、非神経因性というもので、これは前立腺肥大や骨盤底筋の緩みによって起こります。
また、加齢によって起こる過活動膀胱炎というものもあり、これも非神経因性に分類されます。
ただし、非神経因性の過活動膀胱炎に関しては、原因の特定が難しい場合も多く、「原因不明の過活動膀胱炎」と診断されることもあります。

過活動膀胱炎になるとどうなるのか?

本来の膀胱は、腎臓で集められた水分や老廃物を尿として、溜めておく機能を果たしています。
この水分や老廃物の量が増えて、膀胱がある程度の大きさになった時点で、尿意を感じ、それが脳に伝わって排尿をするという仕組みです。

ですが、過活動膀胱炎の方の場合は、この脳への伝達がうまくいかなかったり、尿をガマンすることが難しくなってしまいます。
そして、膀胱が十分な大きさになってないにも関わらず、尿意を感じ、頻尿になってしまったり、場合によっては尿漏れを起こしてしまったりするのです。

このような症状を引き起こす病気には、過活動膀胱炎以外にも、下部尿路の炎症や感染症、尿路結石など、様々なものがあります。
これらの病気である場合には、それぞれに適した治療法があるので、過活動膀胱とは違う病気として分類されます。

頻尿であるのに、下部尿路などに問題が無い場合には、過活動膀胱炎の症状を疑って治療を行うようにしましょう。

まとめ

現在日本には、過活動膀胱炎の症状で悩まされている人が800万人以上いるといわれています。
加齢も、過活動膀胱炎の原因の1つであり、年齢が上がれば上がるほど、症状を感じている人は多くなります。
70歳以上では、なんと3割以上が過活動膀胱炎であるといわれているほどです。

ですが、相談しにくい問題であるために治療を受けずにガマンしている人が多く、実際に医療機関を訪れるのは、たった70~80万人しかいないといわれています。
過活動膀胱炎は、原因を探り、きちんと治療していくことで、症状が改善される病気ですから、恥ずかしがらずに信頼できる医療機関できちんと治療を受けるようにしたいですね。