「あ、漏れた…」反射性尿失禁について知りたい!

自分の意思に反して尿が漏れてしまう尿失禁ですが、「反射性尿失禁」というタイプの尿失禁もあります。
ここでは反射性尿失禁についてご紹介しましょう。

反射性尿失禁とは?

反射性尿失禁は、自分で尿意を感じることができないため、
尿が一定量たまると反射的に膀胱が収縮して排尿してしまう状態をいいます。

漏れ出てしまう尿量は多いことが特徴です。

反射性尿失禁の原因は?

下半身の麻痺など、事故による脊髄損傷や中枢神経系の障害などが原因で起こります。

これらの原因によって、膀胱に尿が溜まっても脳に尿意が伝達されず、
膀胱が反射的に収縮し、尿が出てしまうのです。

反射性尿失禁の診断はどのようにされる?

反射性尿失禁の診断は、まず尿検査です。
尿検査によって、尿の成分に異常がないか、細菌感染にや炎症などがあれば病気が原因で、
反射性尿失禁ではなく、別のタイプの尿失禁だと診断されます。

他には、排尿記録をとります。
最低3日間は排尿回数、漏れた量、尿失禁の回数、排尿時刻などを記録し、尿失禁のタイプを判定します。

また、膀胱を超音波検査でチェックします。膀胱の残尿量を調べて、溢流性尿失禁と反射性尿失禁のどちらかを判定します。
反射性尿失禁の場合は、残尿量が少ないのが特徴です。残尿量が多いばあいは溢流性尿失禁と診断されます。

この他にも尿流量計測、腹圧チェック、尿道括約筋の筋電図などの検査も行なわれることがあります。

反射性尿失禁の治療は?

反射性尿失禁の治療は主に、骨盤底筋体操、薬物療法、外科的治療、電気刺激療法などがあります。

・骨盤底筋体操

骨盤底筋を鍛えることで、膀胱まわりの筋肉を鍛え、尿が漏れやすくなるのを防ぎます。

・薬物療法

膀胱の収縮を抑える薬や、膀胱を弛緩させる薬などで治療します。

・外科的治療

開腹手術を行い、膀胱と尿道の部分をメッシュテープで固定し、膀胱頸部をつり上げる方法(スリング法)や、
膀胱内の尿管部分にコラーゲンを注入し、膀胱と尿道を密着され尿失禁を改善する方法などがあります。

・電気刺激療法

膀胱のあたりに電極を取り付けて、20~30分ほど電気パルスを送ります。

これにより骨盤底筋を鍛える効果があります。

まとめ

今回は、反射性尿失禁について詳しくご紹介しました。

頻尿によって尿失禁が起こると日常生活に支障がでますよね。

気になる症状があれば早めに受診しましょう。